レポート2「ベタ降りの挙動」その5
2009-06-27(Sat)
今回は先制リーチがかかった時点での現物の個数別のベタ降り成功率(失敗率)を考えます。
現物の個数について場合分けをするので、今回はふんぱつして各順目各待ち別にそれぞれ20000局やらせました。
さっそくグラフを示しましょう。
(技術的なことですが、そのままグラフにプロットするとデコボコが激しかったので3点移動平均をとってグラフをならしました。)
けっこう面白いグラフが書けました。現物数0~1枚と現物数1~2枚の間の差がほぼ順目によらずほぼ一定となっています(0~1枚間は1.7%~2.0%、1~2枚間は1.4%~1.6%)。また2~3枚間も3~12順目の間は1.0%~1.2%とほぼ一定です。
放銃率1%差だと放銃期待点4800点とするとベタ降り期待点で48点差(実際は放銃率が増えると被ツモ率と流局率が減るので差はより小さくなる)。よって現物1つ分では高々100点差しかつかないということですか。
ただそれ以上に順目経過による放銃率減少が思ったより小さいです。現物2個持ちのとき4順目で4%、8順目で3%。序順と中順の差があまり見られない(さすがに終順の現物複数持ちはだいぶ数字が落ちるが)。
ただこのグラフは序順現物多数ではあまり信用できないです。このことに関連して下のグラフ。

これはリーチがかかった時点で現物がx個ある確率がどのくらいか?というものです(例えば6順目先制リーチに現物がない確率が20%)。あたりまえですが1,2順目に現物が3枚以上ある確率なんてほぼ皆無です。よってシナリオ発生回数もかなり少ないかつ放銃率が小さいので放銃回数が極めて少ないのでかなり運に左右されている感じです(特に補正前はひどかった・・・)。まぁこればっかりはしょうがないですが。
ところでこのグラフ、超早いリーチじゃなければ現物0の確率結構小さいですねぇ。けっこう「やべぇ現物ないよ。しゃーない、攻めるか。」っていうパターンは少ないのかなぁ。それならもっと非リーチ非2副露時放銃率が低くてもいいもんなのに。
これを使ってベタ降り期待値は次のように書けるでしょう。
(ただし、B(t,m)はt順目現物m個のベタ降り期待値、H,Kは放銃、被ツモ期待失点、h,k,rは放銃、被ツモ、流局率)そしてこの式で現物数別被ツモ率流局率が必要なことに気づいたのがシミュが半分以上終わった後というマヌケを演じてしまった私。とりあえず現物数無条件ではデータが取れてるからそれでグラフを書いてみよう(H=4800、K=1600)。
上の考察で現物1個が100点弱の効果ということで大体2順くらいの差が埋まるだろう。かろうじていくつかの順目で現物数別の被ツモ率がとれているからそこらへん限定で期待値を出してみよう。
やはり現物個数で数百点クラスの変動はそうそうない。5月1日の記事で現物1枚差が90~120点差と書いていたがそこまでの差もない。
ベタ降り期待値だけではどうにもイメージしづらいので攻めた場合との比較も見てみたいところ。(5月1日の記事にのっけたグラフと同じもの)


自分一向聴VS先制リーチ(5月1日の記事から引用)
・現在順目t0→グラフのx軸
・先制リーチ順目t1→t0の2/3倍(少数点以下切り上げ)
・失点H=4800、K=1600(対子リーチ)
・自分親or子→z=0(自分子)
・自分和了点W=6100(子の3ハン30符)
・現在切ろうとしてる牌の放銃率p(t0)→片無筋
・追っかけリーチ宣言牌の放銃率x→両無筋(←変更!)
・一向聴有効牌→12枚
・聴牌時和了牌→確率1で6枚(両面確定一向聴の想定)
・現物枚数m=2
過去の記事と見比べても現物個数のインパクトは他のファクターに比べ小さいなぁ。このことはどうも事実っぽい。やはり押し引きに重要なのは得点と待ちの広さ(と順目)です。
これからの課題
・実戦との比較。実戦からもベタ降り失敗率とかをとってシミュの誤差評価。レポート1のときから同じような課題を抱えていたわけだが、がんばってやってみようかな。かなり大変だろうが。
・副露して手牌が短くなっているときのベタ降り失敗率。よりベタ降り失敗率は高まるだろうから押し有利になるんだろうがそのあたりを定量的に評価したい。
・3人ベタ降りでなく、他に攻める人がいる場合。攻める人の挙動をどのように評価しようかなぁ(聴牌確率とか)。
現物の個数について場合分けをするので、今回はふんぱつして各順目各待ち別にそれぞれ20000局やらせました。
さっそくグラフを示しましょう。

(技術的なことですが、そのままグラフにプロットするとデコボコが激しかったので3点移動平均をとってグラフをならしました。)
けっこう面白いグラフが書けました。現物数0~1枚と現物数1~2枚の間の差がほぼ順目によらずほぼ一定となっています(0~1枚間は1.7%~2.0%、1~2枚間は1.4%~1.6%)。また2~3枚間も3~12順目の間は1.0%~1.2%とほぼ一定です。
放銃率1%差だと放銃期待点4800点とするとベタ降り期待点で48点差(実際は放銃率が増えると被ツモ率と流局率が減るので差はより小さくなる)。よって現物1つ分では高々100点差しかつかないということですか。
ただそれ以上に順目経過による放銃率減少が思ったより小さいです。現物2個持ちのとき4順目で4%、8順目で3%。序順と中順の差があまり見られない(さすがに終順の現物複数持ちはだいぶ数字が落ちるが)。
ただこのグラフは序順現物多数ではあまり信用できないです。このことに関連して下のグラフ。

これはリーチがかかった時点で現物がx個ある確率がどのくらいか?というものです(例えば6順目先制リーチに現物がない確率が20%)。あたりまえですが1,2順目に現物が3枚以上ある確率なんてほぼ皆無です。よってシナリオ発生回数もかなり少ないかつ放銃率が小さいので放銃回数が極めて少ないのでかなり運に左右されている感じです(特に補正前はひどかった・・・)。まぁこればっかりはしょうがないですが。
ところでこのグラフ、超早いリーチじゃなければ現物0の確率結構小さいですねぇ。けっこう「やべぇ現物ないよ。しゃーない、攻めるか。」っていうパターンは少ないのかなぁ。それならもっと非リーチ非2副露時放銃率が低くてもいいもんなのに。
これを使ってベタ降り期待値は次のように書けるでしょう。

(ただし、B(t,m)はt順目現物m個のベタ降り期待値、H,Kは放銃、被ツモ期待失点、h,k,rは放銃、被ツモ、流局率)そしてこの式で現物数別被ツモ率流局率が必要なことに気づいたのがシミュが半分以上終わった後というマヌケを演じてしまった私。とりあえず現物数無条件ではデータが取れてるからそれでグラフを書いてみよう(H=4800、K=1600)。

上の考察で現物1個が100点弱の効果ということで大体2順くらいの差が埋まるだろう。かろうじていくつかの順目で現物数別の被ツモ率がとれているからそこらへん限定で期待値を出してみよう。

やはり現物個数で数百点クラスの変動はそうそうない。5月1日の記事で現物1枚差が90~120点差と書いていたがそこまでの差もない。
ベタ降り期待値だけではどうにもイメージしづらいので攻めた場合との比較も見てみたいところ。(5月1日の記事にのっけたグラフと同じもの)


自分一向聴VS先制リーチ(5月1日の記事から引用)
・現在順目t0→グラフのx軸
・先制リーチ順目t1→t0の2/3倍(少数点以下切り上げ)
・失点H=4800、K=1600(対子リーチ)
・自分親or子→z=0(自分子)
・自分和了点W=6100(子の3ハン30符)
・現在切ろうとしてる牌の放銃率p(t0)→片無筋
・追っかけリーチ宣言牌の放銃率x→両無筋(←変更!)
・一向聴有効牌→12枚
・聴牌時和了牌→確率1で6枚(両面確定一向聴の想定)
・現物枚数m=2
過去の記事と見比べても現物個数のインパクトは他のファクターに比べ小さいなぁ。このことはどうも事実っぽい。やはり押し引きに重要なのは得点と待ちの広さ(と順目)です。
これからの課題
・実戦との比較。実戦からもベタ降り失敗率とかをとってシミュの誤差評価。レポート1のときから同じような課題を抱えていたわけだが、がんばってやってみようかな。かなり大変だろうが。
・副露して手牌が短くなっているときのベタ降り失敗率。よりベタ降り失敗率は高まるだろうから押し有利になるんだろうがそのあたりを定量的に評価したい。
・3人ベタ降りでなく、他に攻める人がいる場合。攻める人の挙動をどのように評価しようかなぁ(聴牌確率とか)。
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