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VSホンイツ風仕掛けその10(最終回)・牌譜検証
大仕事を終えた後のお遊び。牌譜から期待値を計算して楽しむ。

○その1

対面が6順内字牌1枚でマンズ染めっぽく見える。(実際は染まってないけど。中張牌が少ないので、あまり染めっぽくもないし。)1副露ながら染め色を余らせてきた。

一方、自分はくっつき一向聴から8ソーツモで加カン、(カンの是非はここでは問わないことにする。)嶺上牌が染め色の1マン。打点はほぼ半々の確率で1300点か2600点。
130528-04.png


前回の押し引き表で見ると、黄色の微妙ライン。
実際に期待値を調べてみると、押した場合が-1220点と―923点の中間で約-1070点。降りた場合が―1280点。
かなり数値は近くて微妙。

シミュレーションの仮定以外に期待値への影響が大きそうな個別事情は、

・通常くっつきより5マン縦引きの時に両面にとれる分、若干強い形。47ピンチーも効く。

・対面がドラを切っていて、北以外の役牌はなく、自分で赤を使ってるので3900点確定。ただし、ピンズにくっついて赤5マンがダイレクトに当たった場合はマンガンになる。とはいえ、せいぜい放銃時失点は4500点程度に収まるであろう。(通常染めへの放銃点が6000点)放銃時失点減少の期待値への寄与度(押しと引きの差分)は-1500点×(21%-5%)≒240点だけ、押しに有利に働く。

・そもそも染めでない可能性が少なからずある。染めでないなら打点は1000~2000点。現物は7ソーのみで、(染めでないなら)降り切りは困難。1マンの危険度は通常染め余りあり1副露よりは低いとみる。

微差で期待値で勝ってる点と上記3点を勘案して1マンくらいは押してもOKという判断をしたいです。

○その2

その1の局面を北家(私)視点から見て、数順進んだ局面。

上家の8マン切りリーチにチーすれば35マン2000点聴牌。ただし、押す牌が赤5ピンと強烈。

実戦では安牌が1ピンのみで降り切りが困難とみてチーを決断しましたが、はてさて…
130528-02.png
押し引き表では黄色の微妙ゾーン。
シミュレーション結果は200点差で押し優勢。

個別事情として、

・チーして赤5ピンがダイレクトヒットする確率は19%(なん…だと…。そんなに確率高かったのか…)、放銃の約2/3を占める。
カンドラもあるので、放銃時失点が8000点(通常時6000点から2000点UP)と見積もると、放銃時失点上昇の期待値への寄与度(押しと引きの差分)は2000×(30%-2%)≒560点だけ降りに有利に働く。この点差はでかい。

・降り切りの可能性について
スルーして1ピン切った後(リーチに現物で、対面にもタンヤオ仕掛けくさい・ダブルワンチャンス・序順2ピン切りでほぼ安牌)、残りツモ2回。その間に無筋ばかり引くようなら次は2ピン(対面に現物、リーチ者早めの4ピン切り・ワンチャンス)を切ることになる。
2ピンを切らされる確率は感覚的に半分弱。2ピン放銃のほかに筋や字牌引きからの放銃、早い順目に決着などの場合も考えると感覚的にここからの放銃率は5%はない。
仮に放銃率5%とするとシミュレーションとの誤差は3%、期待値への寄与度は6000×3%≒180点だけ降りに不利に働く。

200-560+180≒―180点
やっぱり微妙…。相手の打点をどう見積もるかによってもかなり変わってきそう。
一応、負の値だから降りの方がいいのかな?チーは蛮勇すぎたか。

○その3
下家がピンズ染め風で2ピンを余らせてきた。対面もドラ1以上確定2副露で要注意。

自分は両面両面のピンフドラ1一向聴。引いてきたのがノーチャンスの1ピン。また、4マンが余剰牌として残っている。

このラス前の局面。自分がラス親ということもあって、下家にノーチャンスとはいえ、1ピンで3900放銃は絶対にしたくなかったし(微差3位)、対面にかなり危ない4マンで2000放銃も避けたかった(同着2位)。オーラス、関係ない他家のツモでもまくられてしまう。
一方、降りてどちらかがツモってくれれば高確率で暫定トップ、悪くとも2着なのでそれほど悪くない。
というわけで3ソー切って降りた。(手順ミス。対面の現物の7ソーから切るべき。)
(前巡、ドラの9ピンを押したのは親の9ピン押しの後、下家は2連続ツモ切りだったため。ロンがないなら、一向聴維持のためのチーの危険を冒したのはやむなしだった。)

とまぁ、細かい感情の機微とこの点数状況は置いておいて、平場だったとしたら期待値的にはどちらが有利か?
(ノーチャンスの1ピンは染・晒19として計算した。)
130528-03.png
押し引き表ではこれまた黄色の微妙なところ。
ところが、期待値を計算してみると引きが500点の大差をつけている。

まぁ、ドラが全枯れで発以外の役牌がないので、通常より染めの打点は低めと読めそうなところではある。
赤を持たれてる確率が1/3程度とすると打点は5000点強といったところか。
放銃のうち半分程度が打点1000点マイナスだから、その分押しに100点ほど有利か。それでも差はなかなか縮まらない。

2者が副露で押してくれてるので、降りの場合の横移動率が高く、その分通常より降りの期待値が高いです。
この局面では点数状況もありますし、素直に降りですね。
作戦名「みんながんばれ」


なかなか牌譜検討はやってて楽しいですね。
また、研究の合間にでも牌譜検討でもやって遊ぼう。

今回で対染め風仕掛けシリーズを終わります。
次回からはチートイ・トイトイシリーズをやってみようかと思います。
さて、またデータ取りの作業からスタートだな。
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VSホンイツ風仕掛けその9・押し引き表
この対染め手風仕掛けシリーズの集大成。
危険牌を勝負すべきか、降りるべきか。
できるだけ簡潔な表にまとめました。

分かりやすさのために、いくつかの要素をそぎ落としてるので、詳細は異なるところもあるかもしれませんが、
多少正確じゃなくても高確率で成立するようならオッケー」ってスタンスでいってます。

◎表の説明

○縦のライン
・「中」…7~12順目。押す牌は対染めに「染・非晒28」、対リーチに「無筋2378」
・「終1」…13~16順目(通常危険牌)。押す牌は対染めに「染・非晒28」、対リーチに「無筋2378」
・「終2」…13~16順目(超危険牌)。押す牌は対染めに「染・非晒456」、対リーチに「無筋456」
・「弱攻撃」…染め・余りなし1副露、2副露
・「中攻撃」…染め・余りなし3副露、余りあり1副露、2副露
・「強攻撃」…リーチ、染め・余りあり3副露

○横のライン
・「完全」…20枚受けの完全一向聴。
・「良良」…16枚受けの両面両面一向聴。
・「良悪」…16枚受けの半々の確率で両面か悪形になる一向聴。両面+リャンカンや両面+カンチャン対子など。
・「悪悪」…12枚受けの悪形確定一向聴。リャンカン+カンチャンやカンチャン+カンチャン対子など。

○各マス目
高確率で押すべき。押しの期待値が降りの期待値をおおむね500点以上上回っている。簡単には逆転しない差がついている。
オレンジどっちでもいい。押しの期待値が降りの期待値をおおむね上回っている。状況次第で逆転しうる。微差であるので成績への影響度は低い。
どっちでもいい。押しの期待値と降りの期待値が同程度。状況次第で逆転しうる。微差であるので成績への影響度は低い。
黄緑どっちでもいい。押しの期待値が降りの期待値をおおむね下回っている。状況次第で逆転しうる。微差であるので成績への影響度は低い。
高確率で降りるべき。押しの期待値が降りの期待値をおおむね500点以上下回っている。簡単には逆転しない差がついている。

赤と青の部分をきちんと押さえれば、後の部分はどうでもいいです。

表の説明終わり。


まずは自分も相手も子の場合です。
130526-01.png
例えば、以下のようなことを主張しています。
・良型聴牌なら、ほとんどの場合押すべき。
・悪形のみ手聴牌でも、弱い攻撃に対して引くべきでない。
・悪形のみ手聴牌なら、リーチに押すべきでない。3ハンあるなら、終盤の超危険牌以外押すべき。
・ピンフかドラ1がある完全一向聴なら、弱い攻撃に対して引くべきでない。
・ピンフドラ1の完全一向聴なら、中攻撃に対して中順までは引くべきでない。
・のみ手の両面×2一向聴なら、中順で中攻撃に対して押すべきでない。
・一向聴の時にリーチに対して押すには良型確定3ハン以上の中順まで、といった理由が必要。大体の場合は引くべき。

次は自分が親の場合です。高和了点・高被ツモ失点・聴牌で親権維持の3つの効果でかなり子の時より押すボーダーラインが下がってます。
130526-02.png
例えば、以下のようなことを主張しています。
・良型聴牌なら、押すべき。
・悪形のみ手聴牌でも、中攻撃に対して押すべき。
・悪形2ハン聴牌なら、対リーチ終順の超危険牌以外押すべき。
・ピンフドラ1以上の完全一向聴なら、中順までリーチに対して押すべき。
・2ハン以下の両面×2一向聴なら、終順ではリーチに対して引くべき。
・3ハン以上の悪形残り一向聴でも、弱攻撃や中攻撃中順までは押すべき。

最後に相手が親の場合です。さすがに押せる局面はそう多くはありません。
130526-03.png
例えば、以下のようなことを主張しています。
・良型のみ手聴牌のとき、弱攻撃に対しては押すべき。終順の超危険牌は止めるべき。
・悪形のみ手聴牌のとき、リーチに対して押すべきでない。
・悪形3ハン聴牌のとき、中順までは押すべき。
・一向聴の時、リーチに対して押せる状況はほとんどない。
・2ハン以下の一向聴の時、中攻撃に対して押すべき状況は少ない。
・3ハン以上の完全一向聴の時、中順までの弱攻撃には引くべきでない。
・3ハン以下の悪形ぶくみ一向聴の時、中攻撃に対して押すべきでない。

けっこう苦労した分、そこそこのものが出来上がったな…とは自分では思ってはいるが。
この表に対する評価は他者におまかせしましょう。
ふぅー、くたびれた。

次回は骨休みに一向聴の牌譜で遊んで、この染め手シリーズを締めようかな、と思ってます。
VSホンイツ風仕掛けその8・押し引き(くっつき・悪形一向聴)
続き。
130524-01.png
くっつき一向聴。高めピンフの10種38枚受け。ただし、鳴きが効かない形。
130524-02.png
ピンフドラ1完全一向聴と同じような形になりました。打点はピンフが確定してない分若干低いものの、和了率がちょっとだけいい分、元を取ってるような感じです。

今までは良形ばかり見てきたので、次は悪形の場合を見てみます。
悪形だと手替わりという問題も出てくるのですが、ここでは考えていません。
(考えようとしたらかなりいろいろとややこしいことになってきたので断念。
相手の攻撃が入ってる状況では、良型手替わりしてかつ手替わり後の新たな有効牌を引き入れてさらに和了、というケースはそこまで多くないから期待値への影響も低いだろうという希望的観測で。)
130524-03.png
受けは3種で悪形確定。
130524-04.png
さすがにここまでくると余りなしの1,2副露程度の弱めの仕掛けでも攻めるのは微妙なラインになってきます。
もっと強い攻撃だと明らかに降り有利です。

9順目くらいで他家の動きがない状況でも和了率は15%程度、強めの攻撃が入れば和了率は10%を切っちゃってます。このレベルになってくると打点が高くてもどうしようもなくなってきます。

130524-05.png
最後にもっとひどい一向聴。一応一向聴ですけど(笑)って言いたくなる。
130524-06.png
悪形確定の時点でもともと絶望的だった和了率が多少下がったところで大して判断が変わるもんではないですね。
素直に降りましょう。


かなりだらだら~とした感じでグラフを並べてきたので、
次回、全体をまとめてみたいと思います。
(まとまるのかものすごく不安ではあるが…)
VSホンイツ風仕掛けその7・押し引き(ヘッドレス一向聴)
今回はヘッドレス形を考えます。
130519-01.png
よく話題になる、両面固定形に構える34マン落としかヘッドレス形に構える2マン切りか。
両面固定形なら受け入れ16枚で、16枚全てが両面待ちピンフ確定。
ヘッドレス形なら受け入れ28枚で、うち12枚が両面待ちピンフ確定、16枚が単騎待ちピンフなし。

「現代麻雀技術論」の記述を引用すると、
「河次第でどちらを選択するか決める。」
「役有りであれば単騎のテンパイになるデメリットが薄いのでやや面子固定有利か。」
とあります。

私なんかは目先の手広さに目がくらんで、ノータイムでヘッドレスに受けちゃうんですがね。

上の牌姿に以下の条件を加えて期待値を計算してみます。
・対リーチはどちらの場合も初手「無筋2378」、聴牌時「ランダム」
・対染めはピンズorソーズ染めを想定し、
両面固定形の場合、初手「他色無筋」、聴牌時「現物」
ヘッドレス形の場合、初手「他色無筋」、聴牌時「ランダム」

130519-02.png
130519-03.png
結果は上の通り、早めの順目だとやや両面固定形が有利になりました。
確率でも両面固定の方が和了率が高いです。

思ったよりヘッドレス形は芳しくないなぁ、と思ってパラメータ表を今一度眺めてみると
「単騎(タンヤオ牌)」の数字の悪さが目につきました。
・1順あたりツモ和了率が両面の1/3を少し超える程度しかない。
・自分副露聴牌時ノーテン者からの1順あたりロン和了率が両面の1/2を切る程度しかない。
(自分リーチ時は両面でもロン和了率がもともと低いので、単騎のデメリットが薄い。)
カンチャンやシャボと比べてもかなり見劣りする数字です。
このあたりがヘッドレス形の成績の低迷につながっているみたいです。

ただ、そこまで期待値的に差が大きいわけでなく、後半は期待値的にほぼ同じなんで、状況次第でどっちにも転びそうです。
実際に、上の牌姿で染め手がマンズと想定すると(両面固定形なら初手・聴牌時ともに危険牌、ヘッドレス形なら初手のみ危険牌)、期待値は逆転して、ヘッドレス有利になりました。

どっちの一向聴にとるにしろ、重要なのは、
「対リーチには序順以外降り」「対染め余り牌なし2副露に全ツ」というところでしょう。

130519-04.png
マンズの順子が刻子の場合は、ヘッドレス形でも単騎になることはなく、さらにピンフになる受けもあるので、牌理上両面固定形の完全上位互換になります。
130519-05.png
130519-06.png
ちゃんと期待値はヘッドレス形の方が高くなってますね。

とはいえ、対リーチへの成績が著しく良くなるわけでないので、ベタ降りして問題があることはほとんどないみたいです。

上の牌姿(ヘッドレス形)だと1順あたりツモの聴牌化率は28/134≒21%、チーの聴牌化率は両面2つ分で約10%。
合わせて聴牌化率が約31%。
かなり聴牌化率の高い一向聴でもなかなかリーチに対して優位に立つのは難しいものです。現実はつらい。
(ついでに完全一向聴の方も計算しておくと、ツモ…20/134≒15%、チー…10%、ポン…2.5%の3人分で7.5%、合計約32.5%。鳴きの割合が多いことを考えれば、ヘッドレス形と同じようなものか。)

こうなってくると意地でもヘッドレス一向聴には対リーチに刃向ってほしい。
130519-07.png
やったよ!2段目までで、ドラが1枚でもあればリーチに刃向える!
しかし、タンヤオドラ1くらいのヘッドレス形にもってくのも大変なんだよなぁ…

次回はくっつき形の予定です。
VSホンイツ風仕掛けその6・押し引き(自分完全一向聴2)
今回はタンピン形でピンフドラ1と比べて鳴きが入れられる形をやってみます。
130517-01.png
タンヤオ形にするにあたり、前回から
・「両面14,69」→「両面25,58」
・初手「染・非晒28」→「染・非晒37」
と変更を加えました。
130517-02.png
前回のピンフドラ1のグラフと比べると、中順だと100~200点程度の期待値向上になってます。
大して「鳴ける」というメリットは大きくないようです。
切る牌の危険度が1ランク上下するとか相手の打点の高い安いを読める方がよっぽど重要なようです。

終順に至っては待ちが端にかかってないことや初手が真ん中寄りになる影響かむしろ期待値がマイナスされます。
喰いタンで1000点和了るのも形テンで流局にもつれるのも同じというところでしょうか。
130517-03.png
130517-04.png
ただし、確率面ではけっこう差がでます。
余りなし2副露で和了率が25%から37%と約1.5倍に増えるのは一目おいしそうに見える。
ただ、それのそこそこ大きな部分の和了点が6000点→1000点に下がっちゃうのはやはりでかい。

まぁ、精神衛生上は安くても和了率が高い方が心安らかになれる繊細な乙女心(笑)。
露骨に仕掛けられると聴牌を急ぎたくなっちゃうよなぁ…
頑張って面前で追いついても、振り込んでリー棒ごと持ってかれるのは切ないし。
やっぱり実戦心理的にはピンフドラ1よりローリスクローリターンなタンピンが欲しくなっちゃう。
でも、数字上は放銃率は大して下がってないし大してローリスクでもねぇ。

そんなどうでもいい心の葛藤は置いておいて次のトピックへ。

130517-05.png
以前に1回書いたけれど、「放銃率が順目を追って飛躍的に高まるなら好牌先打もありうるんじゃないか?」と
考えました。
というわけで染め手風仕掛けがソーズの時、上のような牌姿で将来危険になりそうな5ソーを先切りしてしまうか、素直に安牌の9マンを切って完全一向聴にとるか。
余り牌なしの1副露と2副露に対して期待値を計算してみると…
130517-06.png
残念ながら好牌先打をするならこれ以上ないような状況でも好牌先打はよろしくないようです。
聴牌平均順目が1.8順遅れる間にまたソーズか字牌を引かされて押すようじゃ、最初から聴牌しやすい形に持っていって勝負形に持ち込む方がいいってことか…
130517-07.png
確率面で見ても放銃率はほとんど下がってくれません。ただ、和了率が下がる分、丸々損です。
やはり前に出てきた「ある程度押し」戦略と似たような感じで中途半端な戦略は有利になりにくいようです。


今回はあまり実りある内容ではなかったな…
さすがに一向聴はかなり分量が多い。
次回はヘッドレス形やくっつき形を考えます。
VSホンイツ風仕掛けその5・押し引き(自分完全一向聴・喰いタンなし)
今回は自分が一向聴の場合です。
まずはピンフドラ1程度から。

一向聴になってくるとけっこう入力項目が多くなってくるので、
具体的に下のような牌姿を想定して、計算の前提を整理しておきます。
130516-01.png
・自分は南家、攻撃している相手は西家。東家、北家は当該順目で面前非リーチ。
受け入れは「両面14,69」「両面36,47」「シャボ(タンヤオ牌)」
・「両面14,69」か「両面36,47」が入った時は3ハン30符、待ちは入らなかった方の両面。刻子0。
・「シャボ(タンヤオ牌)」が入った時は2ハン40符、待ちは「両面14,69」。刻子1。
・「シャボ(タンヤオ牌)」に赤受けあり。
・受け入れ以外の赤持ち替えはなし。
・タンヤオへの手替わり(6マン)は考えない。
・対立直に初手に切る牌は「無筋2378」。聴牌時に切る牌は「ランダム」。
・西家のリーチは一発のタイミングでない。
・対染めに初手に切る牌は「染・非晒28」。聴牌時に切る牌は「他色無筋」。
押しの場合は一向聴時点でも全ツする。
鳴きは14順目まではできない。15順目以降は形テンにとって、全ツする。
・形テンの場合、海底ツモは考慮しない。(和了らない。)

ざっとこんなところですか。

まずは順目を固定して、和了率等の確率を概観してみることにします。
130516-02.png
さすがに対立直は放銃率が和了率の倍近くとなっていて、大分厳しいです。
15%の和了率の代償に25%の放銃率上昇(降りの放銃率5%分を引いてる)を受ける…
でもこれでも押しと降りの期待値がほぼ同等になってるんですよね。
降りの期待値―1200点を基準にすると、
和了の期待値への寄与度は(6000+1200)×15%≒1100点
放銃(降りからの上昇分)の期待値への寄与度は(6000-1200)×25%≒1200点
後は被ツモ率の減少分その他もろもろでつり合いがとれてくるのかな?
それでもたとえば、自分にドラがなく、ドラが全く切られてないないなど、相手の打点が高いと読めてくるとまた違ってくるんだろうなあ。

余り牌のない2副露相手だと和了率25%に放銃率20%。
大分リーチに比べると脅威は薄いなって感じ。
25%も和了率があるなら平均よりは高いわけだし。

余り牌ありの2副露は和了率20%に放銃率25%。ちょうど余りなし2副露とリーチの中間。

というわけで期待値を見てみましょう。
130516-03.png
さすがに対リーチは厳しい。

でも、対染めなら割と押せる場面が多そう。
特に余りなし2副露程度なら深い順目まで降りと500点差がついていて、相当悪い条件が付いてなければ押しても大丈夫そう。

悪い条件というと、
・押す牌がど真ん中456や0枚切れ生牌。前回見たとおり期待値500点前後の悪化。
・ドラが使いやすい染め色で役牌1確定。打点が6000点から8000点に上がると考えると、
大雑把に(8000-6000)×20%≒400点程度の期待値悪化と読む。
・押す牌が初手、聴牌時ともに染め色。やってないからわからないけど、仮に放銃率5%UPとすると、
大雑把に6000×5%≒300点、和了率の減少も加えればもっと損失増大。
まぁ、5%も放銃率が上がるとは考えづらいが。

余りなし2副露に対して深い順目でも押しOKという結果が気になったので、15順目で確率を見てみると、
130516-04.png
和了はほぼ絶望的(5%程度)だが、聴牌流局が30%程度見込める。
その代償は放銃率10%増。

降り期待値―1200点を基準にすると、
和了分…(6000+1200)×5%≒360点
聴牌流局分…(1500+1200)×30%≒810点
放銃分…(6000-1200)×10%≒480点
360+810-480≒690点
うん、十分イケる。
聴牌流局は1000点和了るのと同等と思えば、その確率が30%もあると思うと心強い。

さすがに対リーチだと、(聴牌流局率)+(和了率)<(放銃率)で無理な感じが漂ってますがね。

最後に打点を上げ下げしてみると、
130516-05.png
さすがにドラがないと聴牌濃厚な染め仕掛け(3副露や余りあり2副露)に対しては厳しい。
でも、そうじゃない仕掛けではそこまで変わらない。
もともと、先制の仕掛けを許している時点で、和了率が低いから打点の低さがそこまで気にならない。
130516-06.png
メンピンドラドラのマンガンだと序順は押せ押せモード。
和了率が多少あるので、被先制でも打点の高さを生かせる。

順目が深くなるにつれ、和了率が下がっていき、打点の高さを生かせなくなってくると上の例とさほど変わらなくなってくる。

次は別の一向聴を見ていくことにします。
VSホンイツ風仕掛けその4-2・押し引き(自分聴牌・改)
染め手の相手が余り牌を出してるか出してないかも考慮に入れて、自分聴牌時の期待値を出しました。
130513-01.png
まず、両面リーのみの場合。
大体、余りあり2副露がリーチと同程度の危険度です。
対して余りなしの2副露程度ではかなり立直とは開きがあります。
他家動きなしの状況と比べると立直一人で期待値1000点マイナス、余りなし2副露で期待値500点マイナスなので、脅威は立直の半分といったところでしょうか。

期待値がマイナスのところが多いですが、ベタ降りの期待値のマイナスを超えるところは少なく、
「のみ手だけどやむなくリーチ」という選択は多くなりそうです。

また、グラフには表れてませんが、余りありとなしを比べると、
放銃率の上昇はそこそこあるものの、被ツモ率はそこまで上昇しません。
聴牌が確定していないので、ランダム牌和了率がそれほど高くない反面、
危険牌1枚当たりの放銃率が高い(裏を返すと現物や非染め色等の安全牌が多い)という落差が原因かと思われます。
130513-02.png
次に悪形の場合。
さすがにリーチや余りあり3副露だと降り有利です。
逆に余りなしの2副露ならまだ押し有利です。
130513-03.png
悪形2ハンになると、対立直が微妙ラインに。状況次第か。

「科学する麻雀」よりちょっと押し気味の結果が出てます。
和了率等の確率は「科学する麻雀」とそこまで変わりはなかったからどこら辺で差がついたのか…
ベタ降り失敗時の放銃(対立直とダマへの放銃)を見込んでるせいかな?(おおむね放銃率5%)
130513-04.png
最後に初手に押す牌によって期待値がどう変わるか。
ここは大体前回と同じですね。

グラフばっかりも飽きるので、実践譜で遊んでみます。
130513-05.png
対面が6順内にピンズ0枚字牌0枚で染め濃厚の3副露です。まだ余り牌がないのが救いですが。
5ピンか6ピンを切ってドラ3のマンガン両面聴牌。両方とも晒されてる部分でないど真ん中の危険牌ですが、どうか。

結果は上の通り、断然押し有利です。
確かに瞬間の放銃率は高い(放銃率7.4%)ものの、そこさえ乗り切れば良形聴牌で押していけます。
副露なので他家の警戒が甘いというのも大きいです。(実際、ロン和了率がツモ和了率の3倍近くある。)

他に計算に入ってない要素として、
・待ちが非染め色なので、上の数字より出やすいと思われる。
・ドラが非染め色
・この後、ピンズ字牌を2,3枚連続で引かされると降り切れない。
・仮にこの後、脇からリーチがかかったとしたときに降り切るのは容易でない。
等もより押し有利に働きそうです。

なお、ドラ3じゃなく、ドラ0の場合の期待値は-753点で、まだ降りのときより期待値が500点ほど高く、
まだ押しでもいけそうです。



次。
130513-06.png
上家下家が染め濃厚2副露(余り牌なし)で、対面も仕掛けている忙しい場面。
対面の4ソウをポンすれば、打7マン(下家に危険牌)で1000点47ソウ待ち聴牌。(3枚使いで残り5枚だが、計算では亜両面扱いとした。)
降りようと思えば、4ソウ連打→ピンズ落としである程度降りも見込めそうだが、どうか。

結果はかなり拮抗。
計算に入ってない要素として、
・ドラが字牌かつ切られてなく通常より高いと想定される
・対面がドラ1以上確定
・親以外がツモるか親の放銃で単独3位浮上
といった要素があるので、降りた方がいいかな?
ただ、自分が上がれば単独3位浮上だから悩ましい…。
うーん、それでも降りかなぁ…

ちなみに、自分に赤1がある場合は期待値―748点。降りと500点差がついたから、この場合は押しかな?


次回は今度こそ一向聴のときをやります。
VSホンイツ風仕掛けその※・染め色余りと危険度
まこhgさんから

>ふと、思ったんですが、同じ巡目の同じ副露数でも染め色の数牌がすでに余っているかそうでないかでは、テンパイしている確率が大きく変わりそうなので放銃率も大きく変わりそうな気がするんですが、それだと押し引きにもかなり影響を与えそうな気がするんですが。

とのご質問をいただきました。

まぁ、そんなに難しくないし、確かにけっこう違いそうな気がするんで、
一向聴期待値をやりきるより先にぱぱっと調べちまうか…

…と思って調べてみたところ、
無視できないとかいうレベルを超えて、
読みとして超強力な要素になることが判明しました。

真実に近づいたのはいいことだけど、ここまで違いが強烈だと前回の自分聴牌時期待値からもう一回やり直す必要が出てきてしまった。とほほ。

というわけで以下結果とそれをもとに作った危険度表(仮)です。
(染・晒の危険度はヒット件数が少なく、「非晒よりは晒の牌の方が安全」とはいえるものの具体的な危険度ランクはかなりあいまいです。その点ご了承ください。)

まず1副露から
130505-01.png
130505-04.png
染め色余り牌がない場合は終順でも立直に比べて放銃率がけっこう低く、かなり侮ってかかっても大丈夫そうです。(感覚的に完全一向聴くらいなら無視でもいいレベルかな?)
聴牌しにくく、かつ染め色が余らないような無理染めはこのケースに該当することが多いので全体としてこのケースの放銃率が下がっているのでしょう。
余り牌が出たり、鳴かれる前に染め色の必要性が薄い牌は切ってしまうに限りますね!

対して、余り牌が出てきた場合は中順以降は立直よりやや下か同等くらいの危険度になってきます。
1副露とはいっても自分が聴牌でなければなかなか全無視とはいかなさそうです。
また、他色無筋を切った時の放銃率もBランク(対立直の筋19レベル)と無視できるレベルではなくなってます。
染め手くずれの手だと染め色が余りやすくなる、というのが理由の一つでしょう。
染め色や字牌よりはよっぽど安全とはいえ、リャンシャンテン程度からそう何枚も無筋押してもいいもんじゃなさそうです。
とはいえ、6順内染め色なし字牌1枚以下の条件なら中張牌が多いだろうし、そんなに無筋がたくさんあるわけではないか。

続いて2副露
130505-02.png
130505-05.png
余りなしのときは危険度ははっきり立直以下です。一向聴なら押せるケースもあるでしょう。

余りありのときは立直と同等かそれ以上。余りあり1副露と比べると多少危険度は高いものの、ほかの要素(順目、染め色余り牌、晒・非晒)と比べるとそこまでの破滅的な危険度上昇はないです。
裏を返せば、余りあり1副露が十分危険ということですが。

最後に3副露
130505-03.png
130505-06.png
さすがに3副露ともなってくると余り牌がなくても危険度は立直並みかそれ以上になってきます。
特筆する点とすると、まずは字牌。
危険度は高いには高いですが、余りありのときほどの危険度急上昇っぷりは見られません。
せいぜい無筋1枚と同レベルでとどまってくれます。
あと、他色の危険度は3副露まできても対立直の単騎字牌よりも安全です。
余り牌がくるまでは他色を現物と同じ感覚で押しても大丈夫そうです。

最も凶悪な3副露・染め色余りの危険度は筆舌に尽くしがたいです。
立直よりも強烈です。
大体の危険牌がFランク以上の危険度です。
ノーテンのときに素直に降りるのはもちろん、
立直のときにつかまされた日にはもう合掌するしかない…


さて、課題も終わったことだし、気を取り直して再度聴牌の期待値をとりにいくことにしますか。

5/8追記
余り牌ありかなしかをシミュレーションに反映させるにあたり、
余り牌なしの状態からありの状態へ遷移する確率(染め色が切られる確率)が必要になったので、
実測から出してみました。

余りなし→あり遷移率 1副露 2副露 3副露
7 0.110928738 0.153522608 0.212389381
8 0.127389533 0.170962651 0.25310559
9 0.154679619 0.168827427 0.221362229
10 0.169451636 0.186531987 0.247663551
11 0.173206622 0.188279302 0.259259259
12 0.196866211 0.184029614 0.263383298
13 0.210205214 0.212352533 0.271186441
14 0.243920973 0.241509434 0.292134831
15 0.292580982 0.227951153 0.291666667
16 0.298412698 0.231357553 0.314285714
17 0.382608696 0.243553009 0.325842697
18 0.391437309 0.294303797 0.261363636

大体2割程度なので、平均して5順程度で染め色が切り出されてくることになります。
ポン・チーの発生率がmax5%程度しかないので、
染めっぽい相手から染め色が切られる確率は、追加の鳴きが入る確率より高いです。

余りなし1副露→余りなし2副露になるより、
余りなし1副露→余りあり1副露になる方が出現頻度が高く、かつ危険度増大が高いのでより注意する必要があると言えそうです。
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