2009-03-28(Sat)
レポートでウソ書いてたことが分かりました。ごめんなさい。
問題なのは下の式から条件付期待値を取るところ
(↑のI(t+1)については後の都合上この時点で期待値をとってC(t+1)としておきたい。R(t+1)も確率変数の期待値だから同じように扱って問題なかろう。)
これを

こう変形したわけですけど皆さん間違いに気づきましたか?
正しくは下のとおりです。(Eとmaxは交換できない!)

これをさらに計算するために
これの右辺をαとして、
p(t)の分布が離散のとき確率分布をf_t(x)とすると

p(t)の分布が連続のとき密度関数をf_t(x)とすると
いずれの場合も一向聴の期待得失点は切る牌の放銃率がα以上のときベタ降りの期待得失点でα以下の時攻めた場合の期待得失点としたときの期待値となります。
どちらにしてもp(t)の分布が分からなければこれを計算することはできません。そしてp(t)の分布を求めるのは非常に困難です。(実はレポートを書いてる途中で、このままではまずそうなことには気づいてたのですけど、このことがあったので放置して議論を進めてしまいました。)
しかしいくつか(必ずしも正しいとは限らない)強力な仮定を置くことでそれらしいものを計算することができました。まだ今のところは「分布にある程度近いもの」程度のレベルだと思いますが、違う式のまま放置するよりはましだと思うのでここで書いておきます。ここで考えるのは分布が離散の場合です。
まずいくつかの記号の定義をしながら仮定を書いていきます。
・両無筋456の放銃率を1としたときのリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の放銃率をx_iとする(両無筋との放銃率の比。これが順目tによらないと仮定する。正しいかどうかは微妙。)
i=1→片無筋、i=2→スジ37、i=3→スジ28、i=4→スジ19両スジ456字牌
これらの値は「科学する麻雀」P199の値の比をとることで適当に推定する。
i=1→0.57、i=2→0.45、i=3→0.39、i=4→0.24
・t順目のリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の種類数の期待値をa_i(t)とする。(これを後で計算で求める)
i=1→両無筋46、2→片無筋46、3→両スジ46、4→両無筋5、5→片無筋5、6→両スジ5、7→無筋37、8→スジ37、9→無筋28、10→スジ28、11→無筋19、12→スジ19、13→字牌
これが求まれば、t順目にそれぞれのカテゴリのどれかの牌をツモる確率はa_i(t)/34と見積もることができる。
・t順目のリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の放銃率をp_i(t)とする。
i=0→両無筋456、i=1→片無筋、i=2→スジ37、i=3→スジ28、i=4→スジ19両スジ456字牌
上の二つからp_i(t)は下のように求めることができる。(ただし、x_0=1とする
分子は該当する牌の放銃率の比率、分母は全ての牌の放銃率の比率の合計である。
(訂正:上の式にリーチの待ち牌の平均種牌数2×65%+1×35%=1.65をさらにかけます)
・リーチ者がt順目にそれぞれのカテゴリに属する牌を切っている確率をk_iとする。(順目tによらず、独立と仮定。実際は早順ほど字牌が切られやすい。また、リーチ後はランダム打牌になる。さらに前の順目で切ってる牌は数が減って切られにくくなる、といった理由でこの仮定はほぼ成り立たない。でも計算を可能にするためにはやむをえない。ここが一番の課題。)
i=1→456、i=2→37、i=3→28、i=4→19、i=5→字牌
これはひいいさんのサイトの「牌分析」の項を参照して、推定する。
i=1→1.7%、i=2→2.0%、i=3→2.8%、i=4→3.9%、i=5→4.6%、
これからa_i(t)を求める。まず初期状態は以下である。
例えばa_1(1)は両無筋46で、2種×3色=6種である。
次に順目tの期待値を使ってt+1の期待値を立式する。
例えばa_2(片無筋46)は前順の種類数から両無筋1種当たり確率k_2+k_4で対応するスジ牌が切られて片無筋46が1種類増えるのと、片無筋1種当たり確率(k_2+k_4)/2で切れてないほうのスジ牌が切られて片無筋が1種減ることから上式が成り立つ。それ以外も同じように立式できるので確かめてみてください。
a_3とa_6以外は上の漸化式が解けるのでそれは下のようになる。
というわけでp(t)の分布もどきを求めることができます。(例えば両無筋なら確率a_1(t)+a_4(t)/34でp(t)=p_0(t)となるなど。)下のようなグラフになります。(○の大きさは起こる確率の大きさ。)

これを使って次回押し引きを考えたいと思います。
その6のコメント欄でなめとんさんから見えてる枚数も関係するのでは?とのご意見をいただいたのでその点についても考慮に入れて考えてみます。
問題なのは下の式から条件付期待値を取るところ

(↑のI(t+1)については後の都合上この時点で期待値をとってC(t+1)としておきたい。R(t+1)も確率変数の期待値だから同じように扱って問題なかろう。)
これを

こう変形したわけですけど皆さん間違いに気づきましたか?
正しくは下のとおりです。(Eとmaxは交換できない!)

これをさらに計算するために

これの右辺をαとして、
p(t)の分布が離散のとき確率分布をf_t(x)とすると

p(t)の分布が連続のとき密度関数をf_t(x)とすると

いずれの場合も一向聴の期待得失点は切る牌の放銃率がα以上のときベタ降りの期待得失点でα以下の時攻めた場合の期待得失点としたときの期待値となります。
どちらにしてもp(t)の分布が分からなければこれを計算することはできません。そしてp(t)の分布を求めるのは非常に困難です。(実はレポートを書いてる途中で、このままではまずそうなことには気づいてたのですけど、このことがあったので放置して議論を進めてしまいました。)
しかしいくつか(必ずしも正しいとは限らない)強力な仮定を置くことでそれらしいものを計算することができました。まだ今のところは「分布にある程度近いもの」程度のレベルだと思いますが、違う式のまま放置するよりはましだと思うのでここで書いておきます。ここで考えるのは分布が離散の場合です。
まずいくつかの記号の定義をしながら仮定を書いていきます。
・両無筋456の放銃率を1としたときのリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の放銃率をx_iとする(両無筋との放銃率の比。これが順目tによらないと仮定する。正しいかどうかは微妙。)
i=1→片無筋、i=2→スジ37、i=3→スジ28、i=4→スジ19両スジ456字牌
これらの値は「科学する麻雀」P199の値の比をとることで適当に推定する。
i=1→0.57、i=2→0.45、i=3→0.39、i=4→0.24
・t順目のリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の種類数の期待値をa_i(t)とする。(これを後で計算で求める)
i=1→両無筋46、2→片無筋46、3→両スジ46、4→両無筋5、5→片無筋5、6→両スジ5、7→無筋37、8→スジ37、9→無筋28、10→スジ28、11→無筋19、12→スジ19、13→字牌
これが求まれば、t順目にそれぞれのカテゴリのどれかの牌をツモる確率はa_i(t)/34と見積もることができる。
・t順目のリーチ者に対するそれぞれのカテゴリに属する牌の放銃率をp_i(t)とする。
i=0→両無筋456、i=1→片無筋、i=2→スジ37、i=3→スジ28、i=4→スジ19両スジ456字牌
上の二つからp_i(t)は下のように求めることができる。(ただし、x_0=1とする

分子は該当する牌の放銃率の比率、分母は全ての牌の放銃率の比率の合計である。
(訂正:上の式にリーチの待ち牌の平均種牌数2×65%+1×35%=1.65をさらにかけます)
・リーチ者がt順目にそれぞれのカテゴリに属する牌を切っている確率をk_iとする。(順目tによらず、独立と仮定。実際は早順ほど字牌が切られやすい。また、リーチ後はランダム打牌になる。さらに前の順目で切ってる牌は数が減って切られにくくなる、といった理由でこの仮定はほぼ成り立たない。でも計算を可能にするためにはやむをえない。ここが一番の課題。)
i=1→456、i=2→37、i=3→28、i=4→19、i=5→字牌
これはひいいさんのサイトの「牌分析」の項を参照して、推定する。
i=1→1.7%、i=2→2.0%、i=3→2.8%、i=4→3.9%、i=5→4.6%、
これからa_i(t)を求める。まず初期状態は以下である。

例えばa_1(1)は両無筋46で、2種×3色=6種である。
次に順目tの期待値を使ってt+1の期待値を立式する。

例えばa_2(片無筋46)は前順の種類数から両無筋1種当たり確率k_2+k_4で対応するスジ牌が切られて片無筋46が1種類増えるのと、片無筋1種当たり確率(k_2+k_4)/2で切れてないほうのスジ牌が切られて片無筋が1種減ることから上式が成り立つ。それ以外も同じように立式できるので確かめてみてください。
a_3とa_6以外は上の漸化式が解けるのでそれは下のようになる。

というわけでp(t)の分布もどきを求めることができます。(例えば両無筋なら確率a_1(t)+a_4(t)/34でp(t)=p_0(t)となるなど。)下のようなグラフになります。(○の大きさは起こる確率の大きさ。)

これを使って次回押し引きを考えたいと思います。
その6のコメント欄でなめとんさんから見えてる枚数も関係するのでは?とのご意見をいただいたのでその点についても考慮に入れて考えてみます。
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